Le Restaurant Le Restaurant
 
少しずつ色々なお料理が楽しめてしまう老舗イタリア料理店*** AL PORTO

西麻布の交差点から程近い小道をのぼり、緑の茂っているアーチをくぐって階段を下りていくと「アルポルト」がある。
店内は、イタリア旅行の時に訪れたレストランを思い出させる何処かヨーロピアン・テイストな落ち着いた雰囲気。レストランがオープンすると、賑やかな楽しい雰囲気が一気に醸し出される。若いカップル、子供連れの家族、祖父母を連れた家族、ご年配のグループと客層は様々。ちょっぴりお洒落をして訪れている誰もが、ワイワイと楽しく食し、ワイン・グラスを傾ける。(さすがに、イタリアのように「歌う」までには至らないが、、)まさに、美味しいものに出会った喜びに溢れる顔、顔、、、。

さて、その料理は懐石料理のように少しずつ色々な種類が出てくる楽しい構成。 数種類の前菜にパスタ、メイン、デザートとタイミングよくサービスされる料理は、デザイナー志望だった片岡シェフならではの見た目にも美しく食欲をそそる品々だ。 食すると何処かイタリアの風を感じる、身体に優しく染み渡っていく味わいだ。かなり品数が多いフルコースがスルリとお腹に入ってしまう。
イタリアとは風土や空気が違う日本でイタリア料理を作ることについて、片岡シェフは著書「アーリオ オーリオの作り方」の中で次のよう記している。「もし日本ならではの材料であっても、イタリアにない食材だからといって諦めることはありません。イタリア人の気持ちにフィットするかどうかを考えればいい。材料の質、空気、湿度の違う日本とイタリアでは、同じものができはしない。料理を作るうえで大切なことは素直にイタリアの気持ちをくみとること。」そして、あまりにも日本化してしまったイタリア料理に対しては「イタリア映画の台詞は字幕でよむからいい。吹き替えは料理の場合はやりすぎ。」と批判的だ。 長年にわたってイタリアの空気を吸ってきた片岡シェフ、彼だからこそ、料理を自分の中に一度吸収した上で、私達が馴染みやすい、楽しく食せる逸品に生まれ変えられるのだろう。そして、楽しむことに掛けては天下一品のイタリア人気質をも受け継いできたシェフは、人懐っこい笑顔で店の雰囲気つくりにも成功している。


今後の展開は、という質問に対して「何年経ってもこのままです。2〜3年前は、多角経営も考えたけど、僕はこのスタイルしかできないです。もちろん、コンサルタントとして関わっているお店はあるけれど、自分自身が手掛けるのは後にも先にもアルポルトだけです。」と、昨今オーナー・シェフが不在のお店が多い中、嬉しいお答えでした。
心地よい空間の中で楽しい一時を過ごせるアルポルト、元気を取り戻すために月に一度は訪れたいお店です。

 
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